ギターを練習しているとどうしてもネックになるのが騒音問題。
同居している家族やお隣さんから苦情が来てしまった日には、気兼ねなくギターを練習する気分にはなれませんよね…
そこで今回は近隣トラブルを起こすことなくギターを弾いてきた僕が防音対策を紹介して行きます!
この防音対策を行えば同居人や近隣からの苦情が来ることなく、集中してギターを練習したり気兼ねなく楽しむことができるので、是非最後までご覧ください!
ギターが家で練習出来ない?騒音対策:アコギ・エレキ共通
アコギとエレキでは構造が違うので、防音対策は多少異なってきますが、共通で行える防音対策もあります。
こちらでは共通で行える環境面での防音対策を紹介して行きます。
カラオケ・スタジオで練習する
家で練習すると音が響いて同居人や隣人の方へ迷惑をかけてしまいます。
そのため練習する場所を、ある程度音を出しても問題のない場所へ変えてみましょう!
カラオケボックスはそもそも大音量で歌を歌うための施設なので、ギター程度の音であれば全く問題になりません。
多少お金はかかりますが、平日の昼間など安い時間帯を狙っていくと安上がりで済むでしょう。
音楽スタジオは部屋が防音施工を施されているので、こちらで弾いても全く問題ありません。
特にエレキギターであれば大音量でアンプを鳴らすことができるので、普段と違ったサウンドや刺激が感じられてテンションが上がってしまうでしょう!
公園・河川敷で練習する
公園/河川敷での練習もかなりおすすめです。
アコギの場合はギターだけ持って行けば演奏できますし、エレキの場合は小型アンプを持って行けばある程度音量を出しても弾くことができます。
また家とは違い壁などの障害物がないので音が全く反響しないデッドな空間です。
普段弾いている感覚やタッチと、ギターから聞こえてくるサウンドがかなり変わるので、そういった意味でも良い練習になるでしょう。
人が居ない時に練習する
家の中で練習する場合でも、人が居ない時間帯を選べば気兼ねなく練習することができますよね。
一番迷惑がかかる可能性が高いのが家族や同居人ですが、不在の時がチャンスだと思ってしっかり集中して練習する意識を持つと良いでしょう。
賃貸の場合お隣さんや上下階の人が在宅かどうか確認するのは少し難しいかもしれませんが、自転車や車の有無などから判断することはできます。
どうしても外で練習するのが面倒という方は、このように同居人や隣人が居ない時間帯を狙って練習するようにしてみてください!
騒音対策:簡易防音室を買う
楽器を演奏する人だったら憧れる防音室。それを自室に簡単に設置することができる簡易防音室というものがあります。
製品は材質やサイズによってまちまちですが、概ね10-20万円になっています。
賃貸でも簡易防音室を使うことで、夜中にゲーム実況や生配信をしても人の話し声程度であればしっかりと防音できるようです。
知り合いで簡易防音室を使っている人がいますが、近隣住人から苦情がきたことは全く無いとのことです。
お値段は結構しますが気兼ねなく練習できる環境を手に入れられる、かつ壊れない限りずっと使えるということであればとても良い投資だと思います。
ギターが家で練習出来ない?騒音対策:アコギの場合
アコギはエレキと比べて生音が大きいです。ギターそのものに工夫を施したり、アイテムを使うことで響きを押さえることができます。
ここでは過去実際に試して良かったものを紹介していきます。
サイレントピックを使う
サイレントピックというペラッペラの素材で出来たピックがあります。
普通のピックは弦をかき鳴らすためのものなのでどんなに薄くても弾けば結構音量が出ますが、このサイレントピックはまるで紙のような素材で出来ているので弦を弾いても音が全然鳴りません。
騒音対策という意味ではとても優秀ですが、アタック感が全然無いので強弱やタッチの練習にはなりません。
運指やストロークパターンの練習程度、と割り切った方が良いでしょう。
ちなみにクリアファイルをピックの形に切って自作することもできます。
サウンドホールカバーを使う
サウンドホールカバーはギターの騒音対策の中でも最も手軽かつ効果的に出来る方法です。
ギターのサウンドホールにゴム製のカバーをつけることで、弦から発せられる音がボディ内部で共振して増幅されるのを防ぐことができます。
ちなみに既製品のサウンドホールカバーでなくても、厚紙などを貼ったりうまくサウンドホールにはめることで結構音量を防ぐこともできます。
実際やってみるとはっきりわかりますが、低い弦を弾いた時のボリュームがかなり軽減されます。
カラオケボックスの他の部屋から「ブーン」といったベース音や、派手な車から「ドゥンドゥン」と車内でかけてるであろう曲のバスドラムの音が聞こえた経験はありませんでしょうか。
このように低音は建物の壁や障害物を通り抜ける力が強いです。
アコギでサウンドホールを防ぐだけでこの低音を軽減することができるのでとてもコスパが良いですね!
弱音器を使う
弦の根本、ブリッジ付近にはめて音をミュートする弱音器というアイテムがあります。
パッケージが結構古めかしいですね。昭和の時代を感じさせます。僕がギターを始めた20年前より前から販売されていたようです。
ちなみに最近の弱音器は他にも種類があるようです。見た目が結構スタイリッシュになってますね。
この弱音器は弦の振動そのものを防ぐことで防音しています。
「発生した音を減衰させることで防音をする」のと違い、音色や音の響き方がガラッと変わります。
常にブリッジミュートした状態のような音になるので、音色をきれいに響かせるというフレーズや練習が必要な場合にはあまりお勧めできないのでご注意ください。
サイレントギターを買う
アコギの音がデカイのは弦を弾いた音がボディの中で反響するから。であればボディを無くせば音が抑えられるのでは?という発想で生まれたのがボディを持たないサイレントギターです。
振動を感知して音に変換するピエゾという種類のピックアップを搭載しています。
ギター自体にイヤホンジャックも設けられているので、イヤホンを挿せば音が聞こえる手軽さです。
エレキギターのようにシールドケーブルを接続してアンプやスピーカーから音を鳴らすこともできます。
ちなみにアコギタイプだけではなくクラシックギタータイプもあります。
僕はヤマハのサイレントクラシックギター(通称サイレントエレガット)を持っていますが、これが音がとても良い。
ピエゾは音が結構癖があるピックアップなのですが、ヤマハのサイレンギターは音色を作るプリアンプ部分がとてもよく、ピエゾ臭さは全然感じられません。
手前味噌ですが、サイレントエレガットで録音した演奏動画をこちらに載せておきます。
ボディの中に布などを詰め込む
アコギ/クラシックギターはボディ内部で音が反響することによって増幅します。
そこでボディの中に布や緩衝材/プチプチなどを入れることでその反響を抑えたり、弦の振動がとても良く伝わるボディのトップ板の振動を防ぐことで防音を図ります。
ボディ内部にピックアップの配線などが施されている場合は圧迫して断線させないようにご注意ください。
ギターが家で練習出来ない?騒音対策:エレキの場合
ヘッドホンを使う
アコギと比べてエレキギターの生音はあまりうるさくありません。
ストロークやカッティングなどをするとそれなりに音は響きますがアコギの比ではありません。
そのためエレキギターの防音対策はほぼ一択。アンプを鳴らさずヘッドホンをつけて練習をしましょう。
アンプで音を鳴らすというのはスピーカーで結構な音量で音楽を聴くに等しい行為です。
普通に考えて部屋で大音量で音楽を聴いたら周囲に迷惑がかかるのは当たり前ですよね。
アンプシミュレーターやマルチエフェクターは昨今の技術の向上で相当高音質になっているようで、本物のアンプを慣らした時と判別がつかないくらい良いサウンドになっているようです。
またヘッドホンアンプもシールドジャックに刺してヘッドホンで聞くだけ、といった具合に非常に簡単にカッコいいエレキギターサウンドを楽しむことが出来ます。
エレキギターは「ギターとアンプ」でエレキギターの音が出ます。アンプシミュレーターやマルチエフェクターはギター本体の次に大切な機材と言っても過言ではありません。
なので予算の範囲内でしっかりと投資意識を持って、ご自身の音楽に合った機材を選びましょう!
ギターが家で練習出来ない?まとめ
アコギは大きな演奏が出来るように反響の設計やボディーサイズが改良されてきた歴史を持ち、エレキギターはジャズバンドの中で伴奏を行う脇役的存在だったギターが、アンプを用いてソロを演奏出来るよう開発された背景があります。
ただ近年の住宅事情、特に日本のように狭い地域に多くの人が住んでいるのでギターを演奏しづらい環境であることは明白です。
ギターの歴史と逆行するようですが小音量でギターを演奏するというのは現代日本における在り方としてむしろ正しいと言えるでしょう。
ギター初心者は特に変な癖がつかないよう、ある程度の強さで弦を弾く正しい演奏技術を習得することが大切です。
また他の人の迷惑になるかもしれない、と心配がある状態では練習に集中出来ませんよね。
音量対策・騒音対策をしっかりと行なって、気兼ねなくギターの練習に励みましょう!
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