ギターの練習方法が分からない?演奏スタイル別の練習ロードマップ

練習

あなたはギターをどのくらい演奏ができるようになりましたか?

1年弾いたけどまだコードのストロークしか弾けない。

特殊奏法や派手な演奏が出来るようになりたいけど何をすれば良いのかわからない。

そんな風に悩んでいませんか?

 

実はこの悩みはアコギにしろエレキにしろ、少しギターが弾けるようになってきた「脱初心者」レベルの人が陥りがちな悩みです。

今までは目の前の曲が弾けるようになりたい一心でがむしゃらに練習してきたかもしれません。

しかし悩みが出てきたというのはいよいよ初心者の域から卒業し、新しいステップを歩み始めるタイミングでもあります。

 

今回はギター歴17年の僕が、練習方法が分からなくなって悩んだ経験とその解決方法を書いていきます。

最後まで読めばきっとあなたに合った練習のスタイルが見つかると思いますので、ぜひご覧ください。

 

 

前提

今回の記事はアコギでもエレキでも、既存の曲に合わせてコードや伴奏を演奏することが出来るレベルの人を対象にしています。

僕自身がギターを初めて1年目はアコギで弾き語り、2年目にエレキ買ってバンドの伴奏を演奏した経験があり、ちょうどその時に「どんな練習をすればいいんだろう」と悩んでいたからです。

 

音楽の大半は歌がメインであり、ギターに求められるのはコードバッキングや伴奏です。

好きな曲に合わせて演奏するときもギターソロを弾くのは長くて数十秒、他の全てはほとんど伴奏を弾いていますよね。

そんな人たちはコード弾きは出来るけど他の演奏スタイルは知らない、でも上達して演奏の幅を広げたい、と思っているわけです。

 

この記事の結論になりますが、「自分がどんな演奏をしたいかはっきり決める」ことが効果的な練習をするための大前提になります。

とはいえギターの演奏には色々な種類があります。

そこで演奏のスタイル別に必要な演奏能力や知識を解説していきますね。

 

伴奏系

アコギの弾き語り

あいみょん – マリーゴールド【AIMYON BUDOKAN -1995-】

通常のローコードはすでにもう弾けると思いますが、あえて述べると「ダイアトニックコード」の理解に尽きます。

主要なキー5つ、C,A,G,E,Dでそれぞれのダイアトニックコードを覚えた上であとは自分の弾きたい曲を他のプレイキーで演奏出来るとより良いですね。

 

例えば曲が低くて歌いづらいならカポをつければいいのですが、やはり限度はあります。

4,5フレット付近以上になると音が軽くなるので、ガシガシストロークして演奏するスタイルはちょっと難しくなりますよね。

 

他にも自分が歌いたい曲の歌が高くて歌えない、という時はカポをつけて音を高くしても逆効果です。

 

そこで例えばキーCの曲で、コード進行がC,G,Am,Fというものがあったとしましょう。

これをダイアトニックコードの知識を使ってキーAへ転調するとすると、コード進行はA,E,F#m,Dとなります。

 

今ある既存のコード進行を別のキーで演奏するための知識やノウハウを身につけると、

あなたの声の高さに合わせて自由にギターの伴奏の方を変えることが出来るでしょう。

 

また余裕があれば後述する「ソロギター」を駆使してイントロ/間奏/アウトロをギター1本で奏でられると演奏の幅が広がります。

曲のメロディは歌がない時はピアノやギターやバイオリンなど、楽器がその旋律を奏でていることが多いです。

鼻歌でもいいのかもしれませんが、そこはせっかくギターを持っているのでギターでもメロディが奏でられたら素敵ですよね。

 

ダイアトニックコードは暗記してしまってもいいのですが、曲を通して覚えてしまったほうが楽しいですし覚えやすいです。

下記の曲が楽に伴奏を弾けるようになったら十分だと思います。

 

キーC チェリー/スピッツ

キーA 少年時代/井上陽水

キーG ドライフラワー/優里

キーE ハナミズキ/一青窈

キーD マリーゴールド/あいみょん

 

バンドの伴奏

スピッツ / チェリー

既存の曲の伴奏を弾いていると、ある程度演奏は出来るけど何か物足りない、という壁に当たることがあります。

 

実は今持っているコードとストロークの技術をそのまま生かして楽しめる他の演奏スタイルがあります。

それは「カッティング」です。

UNISON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」LIVE MUSIC VIDEO

カッティングは6本全部の弦を弾きながらも無駄な音をミュートし、必要な音だけ弾いてフレーズのような演奏を行うテクニックです。

左手のアプローチはそのフレーズによって色々なアプローチが求められるので、今までのコードの押弦で身につけた運指を駆使しながら、さらに発展した押さえ方を学ぶことができます。

また時と場合によって1,2,3弦だけ、4,5,6弦だけ、といった具合にピッキングする弦をコントロールするときがあります。

今まで培ってきたストロークの角度や手の振り幅などより正確なコントロールが求められることでしょう。

 

 

リードギター系

歌物の曲のギターソロを指します。

Eric Clapton – Wonderful Tonight [Official Live]

 

もしくは、曲中のメロディをずっとギターで奏でる演奏スタイルです。

Tommy Emmanuel & Frank Vignola – Swing #42 – Backstage: Tennessee Shines

 

Michael Schenker Group – Into The Arena

 

上記で書いた伴奏系とは違い、コードや伴奏というよりもスケールやメロディの知識と演奏能力が必要になります。

 

ギターを始めたときドレミを覚えて、カエルの歌やキラキラ星といった簡単なメロディを弾いた人もいると思います。

弾ける場所をもっとたくさん覚えて、より複雑なメロディを奏でられるように練習をしていきます。

 

ジャンルによって使うスケールやポジションの偏りはあるものの、基本的にスケールの場所を覚えるという前提は変わりません。

 

いわゆるスケール練習や基礎練習を積み重ねる必要があるので、ギターを始めた人のうちこれが出来るようになるまで練習する人は少ないイメージがあります。

 

スケールはCAGEDシステムに沿ってポジションを5つくらいに分けて覚えると良いです。

キーCを覚えた後はそのポジションを平行移動してキーGで弾けるようにすると、ほぼ全てのキーで応用が効くようになります。

スケールはメジャースケールを覚える≒ペンタトニックスケールとマイナースケールを覚えることになるので一石三鳥くらい効率的に覚えられます。

ここまで覚えればポップスのリードギターで困ることはほぼなくなると思います。

マイナースケールから派生するハーモニックマイナーを覚えると普通のスケール外の音に慣れることができますし、メロディックマイナーを覚えるとそこから転じてオルタードスケールも弾けるようになります。

ここまで覚えればジャズ系やセッション系の曲も理論的に分析しながら曲を覚えて弾けるようになると思います。

 

ソロギター系

一般的なソロギター

ルパン三世のテーマ ソロギター

 

ギター1本で楽曲を奏でるソロギターというスタイルです。

伴奏系は主旋律が歌でコードをギターで演奏し、

リードギター系はメロディをギターで演奏し、伴奏は他の楽器やオケ(カラオケ音源)に任せるという演奏スタイルです。

 

一方、ソロギター系はギター1本で曲が奏でられるので自分一人で完結することができます。

伴奏音源を探す手間も省けますし、何より一人で演奏するのは独特な楽しさや満足感が得られます。

 

ただ求められる演奏のスキルは上記で書いた伴奏系とリードギター系の両方の知識や演奏能力が必要になります。

ギター1本で曲を奏でるというのは、伴奏とメロディを一人で演奏するのとほぼ同じ意味ですからね。

ソロギターというと主にアコースティックでゆったりとした曲を演奏するイメージが強いです。

 

上述のC,A,G,E,Dのダイアトニックとメジャースケールを覚えれば、数字がただ並んでるように見えるソロギターのタブ譜にも法則性を見出して暗譜しやすくなるでしょう。

ただソロギターは開放弦が使えない音域やコードになると、ポジションをすごく工夫する必要があります。

なのでCAGEDを元に和音の展開のポジションを覚えるといいですね。

 

 

ただソロギターの中でも色々とジャンルがあります。

スラム奏法系

押尾コータロー 翼~Hoping for the FUTURE~

アコギをかき鳴らす「スラム奏法」を土台にした演奏

スラム奏法はレギュラーチューニングだとかなりシビアなミュート技術が求められます。

そのためかオープンチューニングや変則チューニングなど、開放弦をそのまま鳴らしても綺麗に聴こえるチューニングで弾く曲が多いイメージです。

なのでレギュラーチューニングではなくそれぞれの変則チューニングで音を鳴らすポジションを、その曲ごとに覚えるやる気や情熱が求められますね!

スラム奏法は右手の動きが独特なので、パーム/ストリングアタック/ラスゲアード/タッピングハーモニクスといったテクニックを習得する必要があります。

曲よってはアバニコも入っているので覚えると3連系のリズムがかっこよく弾けると思います。

変則チューニングの曲なので左手のポジションはその都度気合いで覚えていくしかないです。

逆に変則チューニングでもちゃんとスケールの場所覚えてるよって人いたらコメントください。すごい。

 

Neo Soul系

Neo Soul Guitar / Kazuki Beats

最近はNeo Soulというジャンルが発展してきました。

主にエレキで弾く人が多いようですが、アコギで弾いても全然素敵だと思います。

空間系エフェクトが乗っていると低音弦を止めても若干コード感が残るので、例えばローコードを弾いた後にポジションを移動してメロディを弾く、みたいな弾き方もできるイメージです。

一人でコールアンドレスポンスですね。楽しい。

 

あまり開放弦を使ったコードを使うイメージがないので、ハイポジションのバレーコードを中心に覚えると応用が効くと思います。

あとは5,6弦ルートだけでなく4弦ルートのコードも覚えておくと意外と使う機会が多いです。

また低音=ルート音にこだわる必要はなく3度や5度でも良いので押弦しやすいポジションをたくさん探すとボイシングやフレーズの幅が広がると思います。

 

 

ちょっと何やってるかよくわかんない

When you need to impress a girl but you only have a guitar and 20 seconds

ギタリストのIchikaさんに至っては一人でこういった激しい感じの演奏スタイルを確立してしまいました。

僕はタッピングはあまりやったことがないので得意な人いたら練習方法教えてください。

ほんと何やってるかよくわかんない。

 

最後に

いかがだったでしょうか。

今回書いたこと以外にも必要なことや覚えたほうがいいことは色々あると思います。

右手のミュートやニュアンスや強弱なんかは文章で伝えにくい部分もありますし、実際に曲を弾く中で試行錯誤しながら表現を身につけていく面もあります。

また、ギター初心者の頃は練習→曲を覚えるというよりも、曲を練習する中でコードや基本のテクニックを覚えると良いと思います。

 

ただ、

 

 

 

 

 

 

 

 

出展:Hunter Hunter

という感じですよね。

 

 

僕は独学でギターを始めて、とても回り道をしながら亀のような歩みで少しずつギターが上手くなってきました。

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