ギターの起源
ギターのルーツをさかのぼると古代エジプトにまで戻ります
古代エジプトの壁画には、弦楽器を演奏している人たちの姿が描かれていて、弦楽器がギターの原型と言われています
その後、ギターの祖先ともいえる「ウード」や「ビウエラ」といった弦楽器が登場します。

ウード - Wikipedia
ビウエラ - Wikipedia
中世ヨーロッパでの発展
中世のヨーロッパでは、ギターに似た楽器が次々と生まれました。 例えば、「ビウエラ」はスペインで人気があり、ビウエラを小型化した形のものも生まれました。 現在ではルネサンスギターと呼ばれています。
これらの楽器は、今日のギターとは形も音も違うものの、演奏スタイルや基本的な構造にギターの要素が少しずつ加わっていったんです。
似たような形状の「リュート」も近縁の楽器とされており、中世の時代に生まれたと言われています。

リュート - Wikipedia
アントニオ・トーレスとクラシックギターの確立
次に、大きな進化を遂げるのは18世紀から19世紀のこと。 この時期に入ると、ギターの人気はスペインからヨーロッパ全体に広がり、特にスペインのアントニオ・トーレスという製作家がギターの構造を改良して、今のクラシックギターに近い形にしたんです。
アントニオ・デ・トーレス - Wikipedia
アコースティックギターとフレデリック・マーチンの革新
19世紀後半になると、アメリカに渡ったドイツ生まれのフレデリック・マーチン(C.F. マーチン)が、ギターのさらなる進化を担います。

マーティン (楽器メーカー) - Wikipedia
また、マーティンだけでなくギブソン、日本ではヤマハやヤイリなどのメーカーがアコースティックギターを大量生産するようになり、一般の人たちにも手が届きやすくなりました。
これによって、ギターは特別な人だけが演奏する楽器ではなく、誰でも気軽に始められる楽器として広まっていったんですね。
エレキギターの誕生
そして、20世紀に入るとギターはさらに大きな変革を迎えます。
それが「エレキギター」の誕生です。
エレキギターが生まれる前、ギターはバンドで演奏するのが難しい楽器でした。
というのも、音量が他の楽器(ドラムとかホーンセクション)に負けてしまうからです。
この問題を解決するために登場したのがエレキギターで、それをビッグジャズバンドで使用したのがジャズギターの開祖:チャーリー・クリスチャンです。

チャーリー・クリスチャン - Wikipedia

リッケンバッカー・フライング・パン - Wikipedia

ギブソン・レスポール - Wikipedia
フェンダー・テレキャスター - Wikipedia

フェンダー・ストラトキャスター - Wikipedia
エレキギターが音楽に与えた影響
エレキギターの登場で、音楽のスタイルも一気に変わります。 50年代にはエルヴィス・プレスリー、やチャック・ベリー
60年代にはビートルズやジミ・ヘンドリックスといったアーティストたちが登場し、エレキギターを駆使した新しい音楽が次々に生み出されました。
また、エレキギターは音の表現力が豊かで、歪み(ディストーション)やリバーブなどのエフェクトを使うことで、今までにはないサウンドが生み出せるようになりました。
こうした音楽の進化に伴って、エレキギターはロック、ブルース、ジャズなど、幅広いジャンルで必須の楽器となっていきます。


