ギターを弾くときの「爪」問題。
これ、けっこう多くの人が気にしているんですよね。
特に左手の爪が弦に当たってしまったり、右手の爪の長さが気になったりと、爪がギター演奏に与える影響は思った以上に大きいものです。
そこで、今回は「ギター演奏と爪」について詳しく掘り下げていきます。
1. 左手の爪が当たる問題について
まず、ギターを弾くときに左手の爪が弦に当たってしまうという悩み。
これは、特に初心者の方がよく経験する問題です。
左手は通常、指の腹で弦を押さえてコードや音を鳴らしますが、爪が少しでも長いと、指をしっかり寝かせたときに爪が指板や弦に当たってしまうんです。
これでうまく音が出なかったり、弦がビビったりしてしまうこともあります。
どうして爪が指板に当たるのか?
ギターの指板と弦の間は狭いです。なので指先からたった1mm程度でも爪がはみ出ていると爪が指板に当たり、弦をしっかり押さえることが出来ないため音がビビってしまいます。
爪が指板に当たらないようにする=指を立てないでやや寝かせて押さえる、という構えになってしまうと、今度は隣の弦に指が当たってコードが鳴りにくくなってしまいます。
左手の爪の理想的な長さ
結論から言うと、左手の爪は「なるべく短くする」のが理想です。
爪が短ければ、指の腹でしっかり弦を押さえられるので、余計なノイズもなく、正確な音が出せるようになります。
目安としては、指先から爪が出ない程度、少しでも白い部分が見えたら切るくらいがベストです。
ただ、爪を切りすぎると逆に指の腹が痛くなることもあるので、無理しない範囲で短く整えるのがコツですね。
爪と指の肉がくっついている範囲は人によって違います。
なのでギリギリまで爪を切ったとしても深爪気味になる人もいれば、指の肉ギリギリまで爪とくっついている人もいます。
爪をこまめに短く切る習慣を作れば、徐々に深爪気味になっていってギターを押さえやすくなりますよ!
2. 右手の爪の長さについて
右手の爪も、フィンガースタイルやクラシックギターを弾く場合には重要です。
右手の爪の長さが音色やアタック感に影響するからです。
爪も楽器の一部として捉える人もいるくらいです。
フィンガーピッキングでは、指の腹だけで弾く方法と、爪を一緒に使って弾く方法の2種類があります。
それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
指の腹で弾く場合
別名:肉弾きや指頭奏法なんて呼ばれたりします。
指の腹だけで弾くと、柔らかくて丸みのある音が出ます。
アコースティックギターで弾き語りをするときに、指の腹だけで弾くと優しい音になりやすいので、バラードやフォークソングなどで好まれます。
指先が自然に弦に当たる感じなので、爪の長さが気にならないのも特徴です。
僕は爪を伸ばしているのでこの奏法はあまりチャレンジしたことがありませんが、もし長期間弾いて指先が硬くなってきたらとても良い奏法だろうと感じました。
爪を使って弾く場合
爪を使って弾くと、少し硬めでクリアな音が出せます。
クラシックギターおよびアコギのソロギターでは、爪を少し伸ばして弾くのが一般的で、音量を出したり、くっきりとしたメロディーラインを弾きやすくなる効果もあります。
ただし、爪が長すぎると弦に引っかかって不快な音が出てしまったり、爪が折れやすくなってしまいます。
ですので、右手の爪は「適度な長さ」に整えるのが重要です。
3. 右手の爪の理想的な長さとは?
右手の爪の長さは、個人のスタイルや好みにもよりますが、指の腹よりほんの少しだけ爪が出るくらいが一般的な目安です。
爪が少し出ることで、弦を弾いたときに「カツッ」というアタック音が加わり、音がはっきり聞こえるようになります。
ただ、爪が長すぎると引っかかりやすくなるので、指の腹と爪がうまくバランスよく当たる長さが理想的です。
そして爪の長さと同時に、爪の形も大切です。
専門的に言うと削り方は爪の先がやや平ら気味のラウンド、楕円系のオーバル、尖り気味のポイントなど、色々な削り方があります。
ギタリストの間では、爪の先端を丸く整えるか、やや平らにしておく人が多いです。
尖った形にすると弦に引っかかりやすくなるので、全体的に角をなくして丸みを帯びた形にするのがコツです。
こうすることで、指の腹と爪が自然に弦に当たり、スムーズに音が出せるようになります。
4. 爪のお手入れ方法
ギターを弾く人にとって、爪のお手入れは重要な習慣です。
ギタリスト用の爪やすりや、滑らかな仕上がりの出る爪磨きで整えるのがベスト。
爪切りだけで切ると先端がざらついてしまい、弦に引っかかりやすくなります。
爪やすりを使って先端を整え、爪磨きで滑らかに仕上げることで、スムーズな演奏が可能になります。
爪のケアアイテム
- 爪やすり:細かい目のやすりで、爪の形を整えます。固めのスポンジにやすりが貼られたタイプや、ステンレスやガラス製で長期間使えるタイプなど色々あります。
- 爪磨き:爪の表面を滑らかにすることで、弦に引っかかりにくくなります。やすりの目の粗さ/細かさによって削る目的なのかそれとも磨く目的なのかはグラデーションのように変わってきます。
クラシックギタリストの中では定番の、タミヤ2000番フィニッシングペーパーというものがおすすめです。
- ハンドクリーム:指先が乾燥すると割れやすくなるので、ハンドクリームで保湿しておくと良いですね。
- ネイルオイル:爪の乾燥を防ぎ、成長を促すケア用品です。長期的に使うと爪が丈夫になるようです。
5. 爪を伸ばしたくないけど、爪の音が欲しいときは?
フィンガーピッキングやクラシックギターの演奏では、爪のアタック感がほしいけれど、爪を伸ばしたくない人もいますよね。
そんなときは、フィンガーピックやサムピックを使うという方法もあります。
フィンガーピックは指先にはめて使うアイテムで、爪の代わりに弦を弾くことができます。
これにより、爪を伸ばさずにしっかりとした音を出すことが可能です。
まとめ
ギター演奏における「爪の長さ」は、演奏スタイルや好みによってさまざまです。
左手の爪はできるだけ短く、右手の爪は指の腹から少し出る程度に整えるのが一般的ですが、何よりも自分にとって心地よい長さを見つけることが大切です。
また、定期的に爪のお手入れをすることで、より快適に演奏できるようになるでしょう。
爪のケアを怠らず、自分のスタイルに合った爪の長さで、ギターを思いっきり楽しんでくださいね!